ケンポナシ(玄圃梨)
- 真弓 依藤
- 2021年9月2日
- 読了時間: 2分
我が家の庭にケンポナシという木がある

高さは約10mで樹形は写真の通り、いかにも立木らしい形をしている。
ケンポナシ、と聞いて「お茶」とか「蜂蜜」とかを思い浮かべた人はかなりの物知り。
「晩秋に取れる茎が甘いんよ」と思った人は高畑自然教室花散歩の常連さん。
さて、甘い茎の話はちょっと置いといて、今回は葉の話。

コレ↑がケンポナシの葉。わりと固いが特に何という事もない普通の形と色をしている。
先にタネあかしするが、この何の変哲もない葉っぱ、実は甘味を感じなくさせる作用がある。
ネットでそのことを知って、普通ならまずケンポナシの葉を手に入れるのが難しいのだろうけど、幸い目の前にそれこそ馬に食わせるほどある。
早速試してみた。
葉っぱをきれいに洗って口に入れる。
食感が硬くて悪いのとかなり青臭いのを我慢して鹿になったつもりでガムを噛む要領でよく噛む。(ここが1番しんどいところ)
よくよく噛んだら吐き出して、口の中に葉っぱのかけらが残っていてもそのままにして用意した砂糖を舐めてみた。
くれぐれも口をゆすいだりしてはいけない。
え?砂?
何ということか!たしかに砂糖を口にしたはずなのに、ざらざらしたものが舌に乗っている感覚しか無い!
続いてマシュマロを食べてみる。
うーん、柔らかい消しゴム?歯応えのある綿?
頭は甘い物を食べたつもりになっているのに味が何もしないというのはこんなに混乱するものか。
ネットの情報では、感じなくなるのは甘味だけなので、塩大福などを食べると塩辛さにびっくりするという。
甘味を感じなくなる仕組みはケンポナシの葉に含まれるホズルシンという物質が舌の表面にある甘味を感じる部分を塞いでしまうため。
ナツメの葉っぱでも同じように甘味を感じなくなるそうなので、庭にナツメのある方は試してみると面白い。
もちろん甘味を感じなくなるのはせいぜい10分くらいなので安心して欲しい。
このブログを読んで、試してみたい、と思った方は知らせて下さい。
葉っぱ差し上げます。
ここで予告
10月の花散歩はケンポナシの食べれる茎を探しに行く予定です。
手に入る保証はありませんが、よければご参加ください。
随分前の花散歩でケンポナシを皆で恐々口に含みました。見かけはふっくらした木の枝ですが甘いのにビックリしました。その葉も不思議な作用を持っているのですね。鹿は食べるのでしょうか?