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野山で出会うかもしれない自然の脅威⑥〜ヒル

  • 執筆者の写真: 真弓 依藤
    真弓 依藤
  • 2021年8月14日
  • 読了時間: 3分

ヒルと言うと田んぼとか池とかにいるものを思い浮かべるかもしれない。

ここで紹介するのは北海道を除くほぼ日本全国にいて春日山でもお馴染みの吸血性のヤマビルだ。


血を吸っていない時は塗り箸の先を3~4cm切ったような形をしている。


湿った落ち葉の下などに待機していて2m以内の獲物を二酸化炭素や温度などで感知すると尺取り虫のような動きでけっこう早いスピードで近づいてくる


口が吸盤になっていて靴にとりつくとちょっとやそっとでは離れずやがて靴下の中などに潜り込み、皮膚を削るように切ってあふれる血を舐めるように吸うそうだ。

一瞬で効く麻酔物質を出すので痛みは無い。


1時間くらいかけて吸血し満腹になるとポロリと落ちてしまう。


ヒルの場合、皮膚を削られるので傷口が蚊やダニに比べると大きく、またヒルジンという血液凝固阻止物質を出すので離れた後もしばらくは出血して靴下などが真っ赤になってしまうがもちろん死ぬようなことはない。


見た目の気持ち悪さからひどく嫌われているが、蚊やマダニのように病原体が増殖する唾液腺を持っていないので、ヒルに咬まれて感染症にかかったという事例は全く無いそうだ。


だから咬まれても安心してください。というわけにはいかないだろうけど…。


ヒルに咬まれるのを防ぐ方法はなるべく立ち止まらないこと。湿った場所に近付かないこと。なのだがズボンの下にタイツを履くのが1番手っ取り早い。最近は接触冷感などの夏用もあるので山に行く時は着用したほうがよい。

あとは靴や靴下、ズボンの裾に虫除けスプレーや薬用アルコールをかけておくとある程度は防げる。

ヒルはメントール系のスースーするのが嫌いらしいので足首にサロンパスを貼るという人もいる。


帰宅して靴を脱ぐ時血に染まった靴下を見て初めてヒルに咬まれたことに気付く、というパターンがほとんどだが、稀にまだヒルがくっついていることがある。


なかなかおぞましい光景だが落ち着こう。


ただけっこう強い力で吸い付いているので多少引っ張ったくらいでは取れない。

無理矢理取ると傷口が大きくなるとの情報もあるので風呂場に行くか足の下にタオルなどを敷いてヒルに塩、酢、薬用アルコール、スプレーの虫除けなどをかけるとポロリと落ちてしまう。


ヒルが落ちた途端、傷口から血が流れ出すがきれいに洗って消毒し、傷口をなるべく上にあげてしばらく圧迫止血すると一瞬だが血が止まる。

そこをすかさずガーゼを当ててテープで止めるか大きめの絆創膏を貼っておけば個人差はあるが1時間くらいで出血はとまるはずだ。


そして次の日には痒みが出る。

虫刺されの軟膏を塗ればいいが、キンカンなどのアンモニア系の薬は塗ってはいけない。

聞くところによると傷口がただれるそうだ。


私が試してみて良かったのは貼る痒み止めパッチ。無意識に掻きむしるのを防げるし痒みも早く治まる。

ただ咬み跡は蚊より長く残るのでやはり咬まれないようにするのが1番だろう。






 
 
 

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