野山で出会うかもしれない自然の脅威⑤〜ブユ
- 真弓 依藤
- 2021年8月13日
- 読了時間: 2分
ブユ、ブヨ、ブト、地域によって呼び方が色々ある。
見た目はちょっと太っているコバエだが吸血性昆虫だ。
アブと勘違いしている人が多いようだが、アブよりうんと小さいしブヨの幼虫は水のキレイさの指標昆虫になるくらいだから成虫になっても水に近い所に住んでいる。
ここ何年かのキャンプブームで確実に被害者は増えていると思う。
ただダニやマムシのように生命の危険性がまずないのでニュースにまでならないのだろう。
この虫は私も実際に咬まれたことがあるのでその時の体験もふまえて書いていこうと思う。
15年以上も前の話だが、夏の夕暮れに子供と2人で鹿に庭の雑草をやりに行ったのだ。
服装は膝までのハーフパンツにサンダルというありえない格好だった。
ブユの被害は夕暮れや早朝、曇りの日も危ないそうで、気温が下がる時間帯が活動が活発ということらしい。
場所は高畑町の新道沿いの駐車場で30mほど先には小川が流れているので、これも条件に合っている。
しばらく草を食べる鹿を眺めてから帰宅して、足の甲の辺りに1ヶ所血が付いているのに気づいたが蚊を叩き潰したせいだろうと気にも止めなかった。
ブユは蚊のように刺すのではなく皮膚を咬み破るので必ず血が出るのだ。
翌日から、左脚の足首から先が右足の2倍以上、文字通りパンパンに腫れた。
具体的に言うなら男物のLLサイズのつっかけが履けないくらい。
私の友人もキャンプに行ってブユに咬まれたことがあるが、もっとひどく、すんなりと伸びたきれいな両脚の膝から下がそれこそ着ぐるみのように腫れて、彼女の場合は熱まで出た。
そして共通点として私も彼女もひどい痛痒さが1週間以上続いた。
皮膚科を受診して抗ヒスタミンの塗り薬と抗生物質の錠剤をもらい、幸いにもそれ以上悪化することなく徐々に快方に向かったが
あまりにもたくさん咬まれるとアナフィラキシーショックを起こす可能性もあるらしい。
腫れ方や痒みは個人差があるが、蚊に刺されてひどく腫れる体質の人やなんらかのアレルギーを持っている人はひどくなる恐れがあるので注意した方がいいそうだ。
主に足を狙ってくるので、キャンプなどでは長ズボンは必須。もちろん腕も狙われることがあるから長袖がよい。
あとはブユに効果ありと書かれている虫除けを使用する。
もし咬まれたら、蜂に刺された時と同じくポイズンリムーバーで吸うか、ひねりながら洗う。
後の症状が少しは軽減するそうだ。
ひどい痒みはやはり冷やすとましになるそうなので、キャンプに行くときは小さな保冷剤を持って行くといざという時役立つかもしれない。
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